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キネティックフレームをレストアする!の巻(前編)

ヴォーグのオーナーMさんから、キネティックフレームのレストア依頼がありました。

レストアはまだサービスメニュー化しておらず料金も決まっていなかったので、お引き受けするかどうか迷ったのですが、 ちょうど #ステイホームキャンペーン を開始した時期で、初めてキネティックフレームを作るオーナーさんも多いだろうと考え、 Mさんのヴォーグを素材にして組立ての難しいとことろやTipsなどを紹介してみるのも面白いなと思い、レストアを引き受けました。 レストア模様を公開することはMさん了承済みです。

ではさっそく作業内容を見ていきます。



●下準備

とりあえず、キネティックフレームをメンテナンスハンガーに乗せて観察します。



Mさんからは「股関節がユルい」と相談を受けていたのですが、確かに右モモを前後にスイングさせてみるとユルユルになっていました。

肩関節も同様に前後にスイングする構造なのですが、こちらもかなり緩んでいましたので対処が必要そうです。



その他の関節についても動きを確認する意味で、一度アクションシリンダーをすべて取り外します。



更に、腕と足を取り外して体幹部分を念入りに確認し、肩関節と股関節の緩みを直していきます。



●肩関節

肩関節は、部品・A10(ショルダーマウント)に通した3mmビスを軸に、2枚のスプリングワッシャーを通して、チェストプレートにロックナットで固定する構造となっています。


ビスを通す穴がきつかったり歪んだりしていると動きが悪くなるので、3mmのドリルで穴をきれいに整えます。



ビス穴を整えたら、2枚のスプリングワッシャーの向きに注意しながらロックナットでしっかり固定します。ガチガチに動かなくなるくらいまでレンチで締めてから、少し緩めると程よい動きになります。左右とも同様に調整します。



●股関節

股関節は肩関節と同様に、部品・A17(グロインマウント)を3mmビスとロックナットでヒッププレートに固定する構造です。 肩関節が「少し緩い」程度だったのに比べると、股関節は「かなり緩い」状態で、右モモに至っては胴体をもって前後に振ると今にも外れそうなくらいプランプランです。



股関節を固定しているヒッププレートを腰ブロックから外して内側を見ると、ユルユルの理由がわかりました。

ロックナットを使う部分に通常のナットが使われていました。



ちなみに下の写真の右がロックナットで左が通常のナットです。パッと見、わからないですよね…。

通常のナットだと、モモを前後にスイングさせているうちに少しづつ緩んでしまうので、緩み止め効果のあるロックナットを使うのですが、初めて組み立てるオーナーさんにはわかりづらいポイントの1つかもしれませんね。



通常のナットをロックナットに交換して、しっかり固定できました。これで股関節がカッチリと動くようになりました。



●首関節

頭を前後、左右に動かしてみると、首関節にガタつきがありました。

首関節はボールジョイント方式で、股関節のようにナットが緩む構造ではないので、何か別の原因がありそうです。 とりあえず胸部を分解して、首関節を取付けている胸ブロックを取り出してみます。 すると、金属パーツ・BN4(6x17mmボーン)を固定するセットビスが外れておりました。



BN4(6x17mmボーン)は首関節と胸ブロックとを接続するパーツなのですが、これがセットビスで固定されていなかったために首関節がガタついていたようです。他のパーツに隠れて見えなくなる箇所なので、組み立てる際は注意が必要なところですね。



BN4を3mmセットビスで両側からしっかり固定します。これで首のガタつきが解消されました。


キネティックフレームをレストアするの巻!(後編)につづく